03/6/2010



発表について。

発表は、感想や私念を述べるのではない。つまり、手持ちの知識や経験を自己回転させるものを求めているのではない。

Ⅰ、問題の出発(問題設定)。

何を問題とするか、ということからはじまる。
それは、ただ、こんなことを考えたい、ということではない。どのようにして、この問題を考えることになったかということを示す。それは調べるなかでかたちづけられる。たとえば、この本のなかで網野さんはこういっているが、これでいいのだろうかと思うことがあり、それについて調べて見ようということになる。そして、調べるなかで問題は輪郭をもってあらわれてくる――そこではじめて問題といえる。

Ⅱ、その問題について、調べる。

つまり、なにが問題を解くために必要かを考えて、資料(根拠、証拠)をもとめる。資料は、当然問題に応じて、必要十分なものでなくてはならない。
その資料をどのように得てゆくか。それが根拠となりうるものかどうか(資料としての信頼性)。そこに成否はかかる。図書館参考室を最大限に活用したい。
*資料は文献資料とは限らない。映像、図像、現物等もある。

Ⅲ、論理的に整理し、まとめる。

資料操作と論理的展開とともに――感想や私念でなく――、こう考えねばならなかったということを示す。わからなかったということも当然ある。きれいにまとめる必要は必ずしもない。

念のためにいうが、結論を得ることが大事なのではない。結論が得られないということもあってよい。調べることが大事なのである。
聞く側は、ただ座って聞けばよいというのではない。聞き手として反応すること。つまり、提示された資料を検討して、発表の問題点について、発言することが求められる。発表者は当然それに応じなくてはならない。

From : 本棚を整理したら出てきたプリント